監修:アメリカ審美歯科学会認定医、歯学博士 椿 知之
始めよう!歯と口元のアンチエイジング
最近ではアンチエイジングが一躍脚光を浴びています。全身的なアンチエイジングはもちろんのこと、お肌や目、顔など体のパーツごとのアンチエイジングがあります。もちろん口元のアンチエイジングも可能です。口元のしわやほうれい線、リップのケアも大切ですが、歯のホワイトニングをはじめとする歯のアンチエイジングを行うことでも口元が若々しく見えます。このTAノートでは、加齢による歯の変化と、その対策についてお教えします。
口元のしわやほうれい線は、美容皮膚科で行われているヒアルロン酸やボトックス治療などで改善することができます。
また表情筋エクササイズやマッサージなどで改善する方法もあります。
年齢とともにエナメル質が薄くなることと、象牙質の色が濃くなってくることで、歯が黄ばんできてしまいます。歯が黄ばんでいると、年を取って見えてしまいます。白い歯はアンチエイジングの基本中の基本です。歯のホワイトニングは最も手軽にできるアンチエイジング。
歯を白くすることで、若々しく見えます。
年齢とともに歯が短くなり、上唇がたるんでくるため、上の歯が見えにくくなってき ます。笑ったときに上の歯の約2/3が見えることが理想です。
鏡の前で上の歯が見えるように笑う練習をしてみてください。これだけでも10歳は若く見えます。どうしても上の歯が見えないようであれば、セラミックなどで歯を長くしてもらうのもいいでしょう。
笑ったときに上の前歯、犬歯から反対の犬歯までの先の部分を結んだ線をスマイルラインと言います。若い時はこのスマイルラインは下向きの緩やかな弓状になっていますが、年齢とともに歯がすり減ってくることで、このスマイルラインは平坦になってきます。前歯の長さを長くすることで、若いスマイルを手に入れることができます。
年齢とともに歯ぐきの色は褐色~黒っぽくなってきます。若いころのピンク色の歯ぐきを手に入れるためには、歯ぐきのピーリングを行うといいでしょう。
年を取ってくると、歯ぐきが下がってきて、歯と歯の間に隙間ができてきます。隙間がなく、白い歯とピンクの歯ぐきの間に黒い部分がないことが若く見える秘訣です。隙間ができないように日ごろから適切なブラッシングと定期的な歯石取りが必要です。それでも歯と歯の間に隙間ができてしまったら、歯医者さんに相談しましょう。
フロスすると歯ぐきが下がると思っている方もいらっしゃいますが、適切なフロスの使用は歯ぐきが下がるのを防ぎます。
正しい使用方法は担当の歯科医師や歯科衛生士に相談してください。逆に健康な歯ぐきに歯間ブラシを無理に入れると、歯ぐきが下がってしまうことがあります。
年とともに唇に張りがなくなってきます。唇に張りを持たせるためには内側からのリップサポートが有効です。
歯のマニキュアやダイレクトボンディング、ラミネートベニアなどで唇の張りを出すことができます。
加齢とともに唇に皺が増えてきます。これは歯がすり減ってきたり、歯を抜いてしまったり、歯周病によってかみ合わせが低くなってくることが大きな原因です。奥歯に歯を入れて、かみ合わせを高くすることで唇の皺を少なくすることができます。
奥歯でしっかり噛むことは、アンチエイジングに有効なことが分かっています。しっかり噛むことで、脳を活性化させて認知症を予防します。
また噛むことで出てくる唾液には、アンチエイジングに効果的なパロチンが含まれています。
普段見えているところのアンチエイジングには気をつけていても、笑ったときにしか見えない歯は忘れがちです。
でも歯のアンエイジングは、手軽にできるアンチエイジングの一つです。歯からアンチエイジング始めてみませんか?
アンチエイジング歯科学会では、歯のアンチエイジングを推奨しています。歯のアンチエイジングを行っているアンチエイジング歯科学会の認定医も紹介しています。